宅建試験合格から10年後に宅地建物取引士証に交付しました

10年以上前に、不動産の知識を得ようと思い、勉強のために取得した宅建士(宅地建物取引士)。試験には合格したものの、不動産業界に入るつもりはないことと、取得費用の高さから、そのまま放置していました。
試験合格後は、勉強した知識を有効活用(??)しながら、いくつか不動産を取得して、サラリーマン業のかたわら、ほそぼそと大家業をやっています。
宅建士の試験に合格しても、名刺に書けるわけでもなく(宅地建物取引士試験 合格とは書けると思うケド、これってちょっと。。。)、せっかく合格したのだから、いまさらながら、宅地建物取引士証の取得をすることにした。名刺の肩書のためにしてはずいぶん高価な肩書になりますが、きっと、何かの役に立つでしょう。

宅地建物取引士の申請には聞いたこともない書類とか、費用がいろいろ掛かるケド、これから宅建士証の取得を検討されている方の参考になれば幸いです。

取得の流れ

宅地建物取引士証の交付を受けるには、資格登録申請手続きを行い、その後、宅地建物取引士証の交付手続きを行う流れとなります。
宅建業の実務経験のないわたしが資格登録申請手続きするには、まず、宅建実務講習を受講し修了することが必要です。※2年以上の実務経験があれば不要
宅建実務修了証をもらってから、必要な書類を準備し、資格登録申請手続き、登録通知書が届いたのち、宅地建物取引士証の交付という流れになります。

宅地建物取引士 試験合格 
実務経験なし2年以上の実務経験者
↓  講習受講待ち期間(30日~) :
宅建実務講習 修了
費用:16,000円から22,000円
 :
↓   申請書類取得期間(1日~2週間) :
資格登録申請 
 ↓   登録期間(40日~60日) 
登録通知書受領 
 
宅地建物取引士証の交付手続 
1年以内  費用:4,500円1年以上経過 費用:16,500円
↓  即日~2週間↓   講習受講待ち期間(40日~60日)
 法定講習受講
 ↓   即日~2週間
宅地建物取引士証受領 

費用と期間はこのくらいになります。
実務経験あり、1年以内の人は、41,500円 期間 2~3か月
実務経験なし、1年以内の人は、57,500円から63,500円 3~4か月
実務経験なし、1年以上の人は、69,500円から75,500円  5~6か月

宅地建物取引士証の取得には、40,000円から80,000円の費用がかかります。また、宅地建物取引士証には有効期間があり、維持していくためには5年ごとに法定講習受講を受ける必要があります。

宅建実務講習

わたしは実務経験がないので、宅建実務講習を受けるところから。
登録実務講習実施機関として認定されている機関の一覧は、国土交通省のページに記載されています。

建設産業・不動産業:登録実務講習実施機関一覧 - 国土交通省
国土交通省のウェブサイトです。政策、報道発表資料、統計情報、各種申請手続きに関する情報などを掲載しています。

この中から、いちばん安い講習をやってるところを探してみる。
通年で講習を実施している機関は少なく、試験の合格発表のあとの時期に実施されていることが多い。通える範囲で、いちばん安いところを探したら、業界格安値のここの機関になった。

宅建登録実務講習ならTAKKYOへ ベテラン講師による安心の宅建登録実務講習
宅建登録実務講習なら修了証当日渡しのTAKKYOにお任せ下さい。H30年度講習申込受付中。ベテラン講師による宅建登録実務講習です。 東京・名古屋・大阪地区において10年連続業界最安値の宅建実務講習です。

こちらの機関は早割があり、試験結果が出る前に申し込むとだいぶ安くなります
私はすでに試験は合格しているので、試験実施から結果発表までの1番安くなるときに申し込みしました。
※自己採点で合格する見込みで申し込んで不合格だった場合は、申込み後のキャンセル・返金はできないので注意が必要です。

こちらで2日間の講習を受け、実務講習の修了証をいただくことができました。講習の内容は、こちらに記載します。

=講習内容のリンク=

資格登録申請

わたしが住んでいる神奈川県の場合、宅地建物取引士資格の登録申請書受付事務の業務委託されている公益社団法人神奈川県宅地建物取引業協会へ申請します。現在は、新型コロナウイルス感染拡大防止のために、郵送での申請を推奨されているので郵送で申請しました。

神奈川県 宅地建物取引士資格登録の申請方法は下記に記載されています。

宅地建物取引士資格登録の申請について
宅地建物取引士資格登録の申請方法について説明いたします。

申請先は、申請書受付事務の委託先である「公益社団法人神奈川県宅地建物取引業協会」になります。 公益社団法人神奈川県宅地建物取引業協会の申請情報はこちらにあります。

各種手続き | 公益社団法人 神奈川県宅地建物取引業協会
宅地建物取引士の資格申請、変更登録、書類交付申請、登録移転申請、交付申請、再交付申請などはこちら。

郵送の場合の申請に必要な書類は、下記になります。
申請書類の中には、「身分証明書」、「登記されていないことの証明」といった聞いたこともないような書類が必要になります。

1.登録申請書ホームページからダウンロードして記入
2.誓約書ホームページからダウンロードして記入
3.身分証明書(身元証明書)本籍地の役所で発行してもらう
4.登記されていないことの証明書神奈川県の場合、横浜地方法務局へ行って発行してもらうか、
東京法務局民事行政部後見登録課へ郵送で申請して発行してもらう
5.住民票(抄本)住んでいるところの役所でもらう
6.合格証書のコピー窓口に行って申請する場合は原本が必要
郵送の場合は、コピーのみ
7.顔写真(1枚)申請前6か月以内に撮影した無帽、正面、上半身、無背景の縦3センチ、横2.4センチ(顔2センチ程度)のカラー写真
8.登録資格を証する書面実務講習修了者は、講習実施機関の発行する修了証明書(実務講習修了日より10年間有効です。)
9.登録手数料 37,000円窓口行って申請する場合は収入印紙購入
郵送の場合は、指定口座へ振込
10.返信用封筒長3サイズの封筒に切手貼付  

試験合格後経過年数が1年未満は 84円貼付1年以上は 94円貼付

11.日中の連絡先のメモフォーマットがないため自身で作成

登録申請書

ホームページからワード形式の申請書をダウンロードして記入します。
記入の仕方はこんな感じです。

記入項目にある市区町村コードは、こちらで確認できます。

総務省|地方行政のデジタル化|全国地方公共団体コード

誓約書

こちらも、ホームページからワード形式の申請書をダウンロードして記入します
日付と名前を記入するだけ。

身分証明書(身元証明書)

身分証明書(身元証明書)は、「破産宣告」や「禁治産」や「成年被後見人の登記」の通知を受けていないことを証明する書類で、本籍地の役所で発行してくれます。

わたしは、本籍地と住所が同じなので、住んでいるところの戸籍課で、住民票と一緒に窓口で発行してもらいました。

登記されていないことの証明書

登記されていないことの証明書は、横浜地方法務局へ行って発行してもらうか、郵送であれば、東京法務局民事行政部後見登録課に申請して発行してもらうことができます。
地方法務局へ行くのも面倒だったので、郵送で申請しました。
東京法務局民事行政部後見登録課 登記されていないことの証明書の申請書と記入例は下記からダウンロードできます。

登記されていないことの証明申請について:東京法務局

郵送の場合の申請に必要な書類は、以下の通りです。

1.申請書ホームページからダウンロードして記入
収入印紙 300円貼付
2.本人確認ができる書類運転免許証などのコピー
3.返信用封筒長3サイズの封筒に84円切手貼付

申請書は、直接PDFファイルに入力できる形式になっています。
「証明を受ける方」の部分は、手書きで書く場合はキレイに書いたほうがいいかも。底の部分が複写されて証明書が発行されます
上記を東京法務局あてに郵送すると、1週間程度で証明書が送られてきました。

住民票(抄本)

今ドキは、マイナンバーカードがあれば、コンビニでも発行できますが、本籍地と住所が同じなので、住んでいるところの戸籍課で、身分証明書と住民票を一緒に窓口で発行してもらいました。
個人番号(マイナンバー)の記載のない住民票の抄本を発行してもらいます。

合格証書のコピー

窓口に行って申請する場合には、原本も持参する必要があるようです。
郵送の場合は、コピーのみで大丈夫です。

顔写真(1枚)

申請書に貼付する顔写真。わたしはスマートフォンで自撮りして、自宅プリンタでプリントアウトしたものを使いました。

登録資格を証する書面

実務経験が2年以上の方は、「実務経験証明書」と「従業者名簿」のコピーが必要とのこと。
わたしは、実務講習修了者なので、宅建実務講習の修了証を提出します。こちらは、原本を送る必要があります。

わたしは、合格証書と同じで、勝手にコピーを送ればいいと勘違いしていました。後日、協会の方から電話で指摘があり、原本を送りました。

登録手数料 37,000円

郵送の場合は、登録手数料を事前に公益社団法人神奈川県宅地建物取引業協会へ振込みます。
受領証の原本を添付と書かれています。わたしは、ネット銀行から振込し、紙の受領証はなかったので、振込受付書を印刷して添付しました。
ちょっと心配だったけど、ネット銀行の振込受付書でも問題なく受け付けてくれました。

返信用封筒

長3サイズの封筒に自分の住所を記入します。
試験合格から1年未満の場合は、84円の切手を貼付、わたしは、合格から1年以上経過しているので、 94円の切手を貼付しました。
年以上の場合は、法定講習の案内の書類が返送されてきます。25gを超えてしまうため、94円切手が必要になるようです。

日中の連絡先のメモ

こちらは指定のフォーマットがありません。連絡先だけ記入した簡単なメモ書きでいいと思います。わたしは、以下のようなテキトーな文書を作成して添付しました。

以上が提出書類になります。
のんびりやってたら、2週間以上かかりました。すべての書類を長3サイズの封筒にいれて、94円切手( 25g超のため)を貼って郵送しました。
3日後くらいにケータイに協会から電話がかかってきました。先に書いたように講習実施機関の発行する修了証明書は、原本を提出する必要があるとのこと。
すぐに、修了証明書の原本を送ると1週間程度で、公益社団法人神奈川県宅地建物取引業協会から受け付けたことを示す紙と、宅地建物取引士証の交付のための申請書類が送られてきました。
宅地建物取引士資格登録の通知のハガキは、受け付けてもらった日から90日後くらいに届きました。

宅地建物取引士証の交付

宅地建物取引士資格登録の通知書が届いたので、やっと宅地建物取引士証の交付手続きに進みます。
宅建免許の申請に試験合格して1年以内の人は、必要書類を送れば、宅地建物取引士証を送ってきてくれて手続き完了になります。
ですが、わたしは、試験合格から1年をはるかに超えているため、法定講習を受けなければいけない

法定講習の開催日程をホームページで確認して、電話予約をします。通常は予約した講習日に会場へ行って座学を受ける必要があります。現在は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、テキストの事前配付による自宅学習となっていました。ちょっとラッキーだったかも。。

公益社団法人神奈川県宅地建物取引業協会の法定講習日程は、以下で確認できます。

法定講習 | 公益社団法人 神奈川県宅地建物取引業協会
宅地建物取引士法定講習は宅建協会だからできる圧倒的開催数で毎月開催しています。

電話で予約をすると、講習日と座席番号がきまり、1週間以内に以下の書類を送る。
必要な書類は、以下の通りです。

1.宅地建物取引士証交付申請書資格登録申請の返送封筒に同梱してくれます。 
2.受講申請書・受講票(兼引換証)/1枚 資格登録申請の返送封筒に同梱してくれます。 
3.取引士証用証明写真無帽、正面、上半身、無背景の縦3センチ、横2.4センチ(顔2センチ程度)のカラー写真で4枚同一のもの
※申請書に貼らずに添付します。
 
4.登録通知書のコピー 宅地建物取引士資格登録の通知のハガキのコピー 
5.振替払込受付証明書郵便局で払込した受領証の原本
16,500円(受講料12,000円、交付手数料4,500円)
振込用紙は資格登録申請の返送封筒に同梱してくれます。
 
6.返信用封筒長3サイズの封筒に84円切手貼付 

上記の書類を長3サイズの封筒にいれて、84円切手を貼って郵送すると1週間くらいで受講票を返送してくれました。
テキスト等は、受講日近くに送ってくれるみたい。

法定講習(自宅学習)

予約した法定講習の日程の前の週にテキストが届く。

結構な量があります。このテキストを読んで、添付されている効果測定に解答を記入して返送すします。期限は、講習日から1週間程度までに返送すればよいとのこと。ちょうど週末だったこともあり、休日に流し読みして効果測定の問題に解答を記入しました。テキストの内容は、しっかりしていて流し読みでも丸々一日かかりました。中でも、特に事例集はとても勉強になります。
結構しっかり学習する必要があり、これなら座学のほうが楽だったのかも。。。という気になってきました。参考までに私の解答をアップしておきます。

注意事項を読むと講習日以前に資料が届いても、講習日から1週間程度後に発送になると書かれています。ってことは、講習日前に資料をそろえて送ってもいいということみたい。
必要事項を記入して、返信用封筒を準備して週明け早々、簡易書留にて返送しました。
一週間も経たないうちに、宅地建物取引士証が手元に届きました。長い長い道のりでした。なんかこれだけ時間がかかると、とても価値あるものに思えてくるのは気のせいですよね。

結論

宅建士試験の合格から10年以上も経過してから、宅地建物取引士証を取得しました。
わたしの場合は、宅地建物取引士証の取得を決めてから、取引士証を手に入れるまで、半年以上もかかりました。申請のほとんどを郵送でのんびりやったことに原因はありますが、本業で必要な方は、事前に必要な書類を準備しておくことがよいかと思います。
また、宅地建物取引士証の取得には、40,000円から80,000円の費用がかかります。宅建実務講習も法定講習も不動産業務の知識を得る上では、無駄な費用だとは全く思いません。わたしは貴重な知識を得られたと思っています。とはいえ、本業でない方は、お金に余裕がある人だけ申請したほうが良い気がします。(わたしはお金に余裕があるわけではありませんが、、)
何かの参考になればうれしいです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました